地下の楽器
この1ヶ月ちょっとやっていたことがあって、それは今日(火曜日)締切の絵本のコンペに出そうと思ってやっていました。絵本を一冊作って出すコンペ。出そうと思ったのは去年で、ちゃんと始めたのは個展が終わってから。この1ヶ月ちょっと、ほぼこれしかやっていなかった。
3月の終り頃だいたい話がまとまって絵を描き始めた。でもやってくうちに迷いが出てきて、人に感想を聞いてまた迷って、迷うと描けない。焦った。これはどうでもいいような内容のブログです。

そのうち絵本の内容より自分のことに考えが及ぶ。そもそも私はなぜこんなことしているのか。どうなりたいのか。絵本が出せればそれでいいのか。絵本て言葉は穏やかで優しい印象だけど、それどうにかならないかな。漫画はマンガになるけど、絵本はエホンにならないな。絵ばなしとかどうかな。でもそれはまだ私が絵本に関わっていないからかもしれない。絵本ていう言葉がしっくり来るときが来るのかも。絵本でこんな悩むのに、漫画や小説や舞台や映画作る人はどうなってるんだ。
結局は自分がそれを見たいから作る。自由で突拍子もなくて無垢でおもしろいから好き。気持ちがよくて快感。たくさんいる子供の中の数人におもしろがってほしい。誰かにものすごく迷惑かけてるわけじゃないし、いつかは死ぬんだからやったっていいよね。死んでたらやれてないし。
三つ子の魂っていうけどそうなのかも。読んでもらってるときのお風呂上がりの布団のあったかい感じや、絵本越しに天井の電気があって暗くなってるページ。母の隣りならページに囲まれるけど、妹を挟むとちょっと遠い。

外出もしてなかったから精神的に追い込まれていた。で、薄々気づいていたけどコンペ締切に間に合いませんでした。もしかして急にすごく早く描けちゃうかも、と最後まで奇跡を信じていたけどそんな奇跡はない。私は時間がかかる。最後の方は描きながら辛かった。人生応援ソングみたいなのに素直に応援されて沁みた。できなかった自分が悔しい。こんなはずじゃなかった。自分にがっかりした。でも迷って回り道をしてるけど、だんだんよくなっているのは確か。

もうしょうがない。コンペ関係なく、私はこの話が今のところ気に入っているのでこのまま一冊作る。この話を他の人が作ったらすごく悔しい。そう思い直したらなんとか落ち着いて、今日は昨日より楽しかったです。でも引き続き緊張感は持っていたい。こういうだめだったことは今までブログに書かなかったけど、どっちでもまあいいやと思えてきて書きました。
sibuyachika.jpg
渋谷の地下道で魚が楽器を演奏。
いろんな楽器がある中でこの楽器だけがキャラになってた。タツノオトシゴっぽいサックス?サックス反対に吹いてる?

2010/04/28 04:31 | Comments(2) | TrackBack() | 絵本

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コメント

だめだったことって、一見、だめに見えるけど
本当は良いことだったりするよね。

それは最後のさいごにならないとわからないけど。

私はだめだらけの二十代だったけど
みんなには迷惑かけたけど、そんな二十代でよかったかも
・・・な~んて、たまにおもっちゃってるよ。
posted by nyako at 2010/04/28 22:57 [ コメントを修正する ]
あれでよかったんだなーって後で思えたらいいよね。
あれがないといまはないわけで・・・
それに、それ以外に方法がないんだからしょうがないよね。
nyakoの二十代はなかなかレアだったね。あんな二十代よかったと思うよ。
私にとっても、よかったよ。
よかったって思えるのは、いまがあるからなんだろうね。
レアなあれ。お互い様ですのー
posted by 西野沙織 at 2010/04/29 01:26 [ コメントを修正する ]

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