『遠くの町までおつかい』
ある春の日、ぼくと弟はおばあちゃんに頼まれて
ふたりだけで遠くの町までおつかいに行くことになりました。
ぼくは赤い帽子に蝶ネクタイ、
弟はぼくのお下がりのよそゆきの青い服をおばあちゃんに着せてもらいました。
はじめはとことこと歩いていましたが、だんだんと弟は遅くなり
途中でぺたんと座り込んでしまいました。
ぼくと弟は、休憩をすることにしました。
「小さいのにふたりでよくこんなに遠いところまで来たね」
ふいに、後ろに立っていた背の高い茶色の3本の草が話している声が聞こえました。
ぼくが何か答えようと口の中で考えていると、
「もう少しで着くよん」
と、どこからか飛んできた枯れた葉っぱが、
弟のおなかの上でくるりと一回転をしました。
弟を見ると眠っています。コロンと倒れてしまいました。
それからもう少しだけ休んで、ぼくは弟を起こしました。
ある春の日、ぼくと弟はおばあちゃんに頼まれて
ふたりだけで遠くの町までおつかいに行くことになりました。
ぼくは赤い帽子に蝶ネクタイ、
弟はぼくのお下がりのよそゆきの青い服をおばあちゃんに着せてもらいました。
はじめはとことこと歩いていましたが、だんだんと弟は遅くなり
途中でぺたんと座り込んでしまいました。
ぼくと弟は、休憩をすることにしました。
「小さいのにふたりでよくこんなに遠いところまで来たね」
ふいに、後ろに立っていた背の高い茶色の3本の草が話している声が聞こえました。
ぼくが何か答えようと口の中で考えていると、
「もう少しで着くよん」
と、どこからか飛んできた枯れた葉っぱが、
弟のおなかの上でくるりと一回転をしました。
弟を見ると眠っています。コロンと倒れてしまいました。
それからもう少しだけ休んで、ぼくは弟を起こしました。