「だってポニョっとしてるんだもん」
ってそのままか!と笑ってしまった。今更ですが、ポニョを観ました。
なんだか不思議な映画だった。
私の観た映画館だけ途中をカットしたのか、いつの間にか私が寝てしまったのか、と思うくらい「これで終わるの?!」と驚きました。
ストーリーはナゾが残るけど、人物は生き生きとしてリアルでした。

NHK総合『プロフェッショナル仕事の流儀 宮崎駿のすべて〜“ポニョ”密着300日』
(17日(金)24:55〜再放送されるらしい)
の中で、宮崎駿自身のお母さんへの思いが投影されてるってやっていたけど、そのやりとりはちょっとわかりづらかった気がした。
ラストは当然、ポニョと宗介は離れて暮らすんだと思ってた。
魚として生まれたんだから。
『もののけ姫』のサンとアシタカは「それぞれの場所で暮らそう、でも会いに行くよ」って言って別れたし、『千と千尋』では「絶対に振り返っちゃいけないよ」と言われトンネルを抜けるとハクとは別の現実の世界に戻ってた。その方が納得できる。
ハッピーエンドはいいけれど、別れる切なさとか、会いたいけど会えないとか、でもいつか会えるかもとか、ほんとは会えないかも、とか、そういう方がさみしいけど好きだなあ。
でも幼くやんちゃなワガママ娘のお話、ハッピーになるしかないのかも。
宗介とポニョ、何か誓ったけどこれからどうするんだろう。まだ5歳なのに。せめて最後のキスは、ポニョから宗介じゃなくて、宗介からポニョにして欲しかった。

リサはよかったな。
急に夫が帰ってこなくなったシーン。
料理を途中で放り出して「もう!今日は外にゴハン食べに行こ!」って言ったり、子供がいるのにベッドの上に足だけ乗せて床にふて寝したり。お母さんぽくなくていいなあと思った。日常の描写になぜかぐっとくる。
でも大嵐の中、人間になったポニョが家に来たときの対応には感心した。
ファンタジーだけど今の日本の設定。普通の大人だったら、魚のお化けが来た!って怖がると思う。そんなとき何も聞かずに「不思議なことはいろいろあるけど、とりあえず今は落ち着くのよ」「わからないことも、いつかはわかるときが来るから」って言って、なんてことない顔であったかいハチミツ入り紅茶を出す。私も、急にポニョが来てもお茶を出してあげようと思った。

手がほしーよー足がほしーよーと魔法で作っちゃうポニョと、歩きたくてももう歩けないトキさんたちの関係が何かあるのかと思っていたけど、魔法で歩けるようになっちゃうのはちょっと簡単かな。トキさんだけは魔法なしで歩いたけど。どこまで魔法を信じていいのかって難しい。
あとたまたまだろうけどポニョの父がフジモトで、歌は藤岡藤巻・・・似てるなぁ。

2008/10/16 01:24 | Comments(0) | TrackBack() | 未選択

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